波止浜 潮のぬけみち その2

Iryo2008-06-16

波止浜で風景づくりの学校「潮の抜け道」を開校してきました.

第二回ですが,波止浜の子供たちが再び公民館に集まって,新聞作成と灯篭作りを行いました.腕白な子が多いこともあって,生憎の雨で地味な作業に飽きてしまうかなとも思ったのですが,終わってみれば村瀬さんや,大成さんに取材して書かれた新聞はどれもおもしろいものでびっくりしました.

新聞づくりをみていて,最初から構成を考えてしっかり書いた班の内容に比べて,最後ぎりぎりまであーでもないこーでもないと言い合っていた班の内容が悪いかというとそんなこともありません.ちょっと調べて早めに書き出すと確かにきれいな新聞にはなるのですが,何度も取材に行って,おもしろそうなコメントをもらえるまで粘った班の内容も案外おもしろかったような気がしました.

潮の抜け道のライトアップするルートや,上映場所,音楽会の場所もそろそろつめていかないといけないのですが,なかなか決めがたい感じもあって.しかし,つめていかないと,という感じでやってしまうとなかなかうまくいかないので,ぼんやり雨の中であちこちを見て回りました.海に抜ける細い路地やアイストップになる古い石垣,土塀や海からつづく竜神社への参拝道,地域の風景の臍のような存在と,受け継ぎ大切にしていきたい風景について,もうわかってるはずだという風景をいろいろ頭にもう一度いれ直してみました.

いろんな地域の風景づくりのような活動を見ていると,美しい風景や魅力のある旧い建物があったとしてただそれを守っていこうと掛け声をあげて進めるだけではうまくいかないケースも多いように思います.人の輪をつくるのは難しいことです.反目や協調や拘泥,いろんな感情が生まれてきます.単に物事を進めてしまうだけではそういう感情の行き場がなくなってしまう.思考停止に陥らず,組織らしい組織がない状況でどうやってそういうものを生み出し,解決し,でもって地元の人が楽しくスタートをきれるのかが重要かもしれません.