しまなみ FMラヂオバリバリ

Iryo2008-03-15

しまなみ風景遺産プロジェクトで風景歩きの事前準備とラジオの収録で波止浜に行ってきました.地域の子供たちが,波止浜の港で遊んでいる姿が目にとまりました.

しまにみにはもう2年ほど,風景づくり夏の学校を通じて関わらせていただいていますが,一年に一度の大学生だけでやるスクール形式の取り組みでは限界があるのではないか.ということで,去年の秋くらいから,ラジオ番組をスタートさせました.

ラジオでは,地域の風景遺産を掘り起こしながら,地元の人々との丁寧な対話を通じて,地域の風景づくりについて考えてみたいと思い,番組の構成を考えました.でも半年続けてみて感じるのは,対話を通じてしっかりとした論理構成の議論を積み上げていくことは,なかなか難しいということです.

進めたいように番組を進めたり,いいたいことをいい,あらかじめ決めた番組構成に,知識やコメントをあてはめていくことは難しくはありません.でもそれだけでは届かないものがあるような気がしてなりません.正確にいえば,そういう基本的な番組進行のスキルは勿論のこと,知識や本当のコミュニケーション能力が不足していると,番組を進めることそのものに拘泥してしまい,本当に必要な論理の創発性が出現する余地がなくなってしまうのではないかと思ったのです.

もちろん,インタビューや歴史コーナーなどを通じたリスナーとパーソナリティの間の確かなコミュニケーションはあると思いますが,風景づくりを展開していく上では,対話の精度と量がまだまだ足りない気がしてなりません.そこで,今回,ラジオでの議論を下敷きに,実際に波止浜の地域に場所を設定し,地域の人々との対話を通じて,しまなみの風景づくりを考えてみようと考えました.

私たちが地域の場として選んだのは八木亀三郎邸です.家主の方の許可を得て,夏の学校に引き続いて会場のひとつとしてオープンにして地域の皆さんに公開させていただくつもりです.どんな議論になるか明日が楽しみです.