かたし油しぼり 三原村史(竹田さん)より

竹田さんから早速,情報が,,すばやいです.

三原村史より

かたし油しぼり
かたし油は椿,山茶花の果実をあつめ,何日も日干ししてから,殻からはじけでた実を臼で挽き,これを適当な大きさに固めてから棕櫚の皮に包み,腰ぎんちゃく型に固く縛って,その上を棕櫚の細縄でぐるぐる巻きにして,蒸し桶で蒸すのである.よく蒸しあがったところで搾油機にかけて油を絞り上げる.

搾油機といっても,自家製で,頑丈な枠に二本の搾め木を仕掛けておき,これに大きな木製の楔を打ち込み搾り取る.絞りあがった油は,全く純粋であるから,若干の臭みはあるが,一般市販の椿油なそ及びもしない良質なものである.

頭髪に食用にやけどに中耳炎に最適であり,油粕にしても婦女子の頭髪の洗料として現今のシャンプーのような愛着があった.実際の効果はそれ以上だったかもしれない.

あちこち聞いていると,今の60-70代の方たちは,小学校のときに和蝋づくりや,かたし油絞りを体験的に授業の中で学習していたようです.石鹸がそろそろ出始めてきた時代ですので,今の総合学習で昔の農業体験をやっていますが,時代がかわっても学ばせたいことは変わらないのだなあと思いました.