大阪 世界陸上 

Iryo2007-09-09

先週末,世界陸上にいってきました.

世間的は不評だったようですが,生でみると,4Kリレーの競り合いや,女子高飛びのブラシッチ(クロアチア)の世界記録への挑戦などはやはり迫力が違います.ボランティアの方々の対応も(大会後半だったということもあって)きびきびしていて印象はよかったです.15年前の国立で開催された大会も観に行ったんですが,会場に来てしまえば,やはりここ一番の勝負にかける選手たちの集中力,競技に打ち込む姿の美しさには素直に感動しました.忙しい時期に二日間も時間をとるのは正直厳しかったのですが,やはり行ってみてよかったと思いました.

高校時代は陸上をやっていて,今でもトライアスロンの大会に出場したりしますが,スポーツがもっている在る種の「力」というものを不思議に思います.Jリーグのキャッチコピーに「100年構想」というものがあるのですが,芝のグラウンドをつくり,地域に根ざしたスポーツクラブをいつか作りあげようというものです.緑は人間の生活には無くてはならないものですし,緑の芝生の上に立つと,顔は自然とほほ笑み.気持ちは明るくなり,体を動かして汗をかきたくなります.素足で芝の上を駆け回ったり,寝転んで日光浴をすることは,活力の源になります.

英国に住んでいた頃,サマータイムの季節になると,同僚たちと芝生の上で毎日クリケットやサッカーで遊んでいました.サッカーは芝生の上でやるのが当たり前だという感覚が彼らにはあります.美しい風景とは何か.と問うことも大切ですが,世界遺産のような非日常的な風景ではなくても,身近な生活景の中にすこしだけ豊かな緑があって,その中でスポーツを楽しめることは素晴らしいことだと思います.

もっとも,そいうのはなかなか普段は気づかないことでもあります.非日常的なスポーツイベントに触れたりすることで,どこかで何か気づいたり,思い至るきっかけになるのかもしれません.離島で行われるトライアスロンでは,地域の小学生や中学生のみなさんが熱心にボランティアとして参加してくれます.エイドステーションでのドリンクの受け渡しではリハーサルがおこなれ,島の道路には選手が怪我をしないようにと掃除されゴミひとつありません.ヨソ者の我々をとても暖かく迎えてくれるやさしさがあります.美しい地域の風景の中で繰り広げられるスポーツの熱気やその素晴らしさが積みかさなっていくことで,地域で何かが少しづつ変わっていけばと思います.